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たかが世界の終わりのtugmiのネタバレレビュー・内容・結末

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

12年ぶりに再会した家族の話。幸福を保とうと、美味しいご飯に、幸せな昔話。
思い出の中の父親は家族の真ん中にぽっかり穴を開けている。

昔住んでいた家のこととか、ルイが家を出て今まで帰ってこなかった理由とか、兄が何にイラついているかとか、終始はっきりとは語られなくて、見えそうで見えなくて、みんなそうで、昔もうまくいってなくて、今日はうまくいくかもしれない日だった。

今日は泣いたり告白したりする日じゃないと言った母も、帰って来た理由なんか知りたくもないと怒鳴った兄も、初対面の奥さんも、兄に憧れを抱いている妹も、告白をしに来た本人もみんな心のどこかで結末を知ってしまっているんだろうな。もう本人からしたらたかが死ぬくらいで、ってことか。

なんだかギクシャクしっぱなしだし、怒鳴り合いばかりだし、一つも核心に触れないし、唐突に終わるから不快なんだけどもう一度見て確かめたくなる。
合う合わないはあると思うけど、ドランぽい作品なのかなと。
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