FutosiSaito

この世界の片隅にのFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.0
 ジブリや、新海誠だけ見てる場合ではない。
 これこそ、みんなが見た方がよい作品だ。特に偉い人が。
 主人公が天然ボケで、思ったことをすぐ口にするので、逆に事態を客観的に見ることができる。
 悔やんでいるときも、目の前が火の海になっているときも。
 戦艦武蔵も出てくるが2000名以上が乗り込み、1000以上が戦死したのち、生き残った者はガダルカナル島へ送られ、生存者はほとんどいなくなった。
 彼らは、生死を分けたのは「運」でしかないと言う。この映画も同じだ。
 たまたま運により生き残った者は、この世界の片隅で生きていくしかない。
 しかし、開戦も戦争も、原爆も人間がやったことだ。運という言葉では済まされない。
 「駆けつけ警護」の決議も人間のしたことだ。
 原爆に関する悲惨なシーンは意図的にされていないが、平凡な日常が奪われてしまう残酷さは伝えている。
 口コミでひろがってほしい。
 
FutosiSaito

FutosiSaito