Shintaro

湯を沸かすほどの熱い愛のShintaroのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
2.5
うーん……うーん?

点数とかはあくまで目安に過ぎませんし、役者の演技力には何一つ文句ないですけど、僕はこの物語から涙腺を刺激されるような瞬間はありませんでした。

すごい好評ぶりに反して、今年度マイワースト1位くらいの作品です。
物語前半の内は展開がゆったりしていて丁寧に家族の現状を描いてくれていて おっ!と思ったのですが、余命が宣告されてから後はえらい作りが曖昧。
宮沢りえが圧倒的な天使になってしまってどれ程自体が深刻なのかが伺えないです。
杉咲花ちゃん演じる娘の安澄は学校でイジメにあってます。この映画で大切なシーンですが、イジメる側の女子グループの演技が…なレベルなんでちょっとノれない。
イジメに一旦の決着がつく場面も、正直もう少し考えようはあったはず。極端すぎて引きましたよ。あれやって制服が戻ってくるのはまぁギリ分かりますが今まで以上に過酷な状況になっていくんじゃ?
でもお母さんと自転車で一緒に帰るシーンはグッときましたね。

オダギリジョーは大好きです。大好きですが、あのままちゃらんぽらんで終わらせんで欲しかった。
子供2人いてこっちが心配だわ。
人間ピラミッドは本当臭すぎて笑えもしませんでした。

松坂桃李のキャラは要らん。ヒッチハイカーてだけで胡散臭いし、子供相手になんつー話吹っかけてんの! 僕には田舎のボンボンが一人旅してるだけのチャラ男にしか思えない。 キッツい一言浴びせてからのハグも 観てて恥ずかしかったです。宮沢りえにハグされたら母性と言うよりまた別の感情が湧いてしまいます。そこだけの出会いで終わるかと思いきや最後にふと現れ店手伝うとか 出来過ぎでしょうよ。オダジョーのポジションがブレる。

この物語で”腹違い”という設定が3回ぐらい出てきます。2回目までは”あー、そうだったのか” となりますが流石に3回目でこの家系ヤベーぞと怖くなる。衝撃の告白をされ悲しみに暮れる安澄に必死で諭す母双葉。けどいざ自分の母に再会した時には怒りに任せ窓を割る。
…もう訳わからんわって感じで泣くどころじゃありません。

ラストシーンは衝撃です。倫理観のカケラもない映像で幕を閉じていきます。
泣くポイントは人それぞれですが、これが”泣ける”映画だとは毛ほども思いません。
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