『イコライザー』2作目
昼間は時間に正確なごく普通のタクシー運転手として働くマッコールは、世の中が裁けない悪を19秒で抹殺していく元CIAエージェントとしての裏の顔を持っていた。マッコールのかつての上官であり現在の親友であるスーザンが何者かに殺害されてしまう。彼女の死の真相に迫るが、やがてその犯行が自分と同じ手口を使う訓練された者の仕業だと知る。善と悪のイコライザー同士の避けられない戦いが繰り広げられる物語。
ホームセンターの従業員からタクシードライバーへと転職をしているマッコール。前作でホームセンターをこれでもかというくらい破壊し戦場にしてしまったから居ずらかったのだろう。
物語の前半は世直しをするため悪人たちをバッタバッタ爽快な程になぎ倒していく。
前作では絡みが薄かった娼婦のテリーは登場せず、今作ではマイルズという絵を描く事が好きな近所の黒人青年が登場する。
悪い非行の道へ走らないように、他人だとしても愛情を持ってマイルズを叱り諭してあげる姿は大人としてカッコ良かった。
そしてマイルズへ放つこの言葉が心に刺さる。
“環境だとか人種差別を言い訳にするな。
チャンスはあるんだ。生きてる間に使え。”
前作から優しく仲の良かったスーザンに不慮の事件が起こったかと思いきや…
かつての仲間たちが彼女の死に関わっているという残酷な現実に直面する…
最大の見どころはマッコールの家の壁の塗装を任されて1人作業してたマイルズが敵の襲撃に合うシーン。彼の家の隠し部屋の仕掛けやマジックミラーを利用して身を隠す演出は最高にワクワクした。
デイブたちはと嵐の中で全面戦争していく戦場に関してはオリジナリティがあって良かった。しかし、彼らが特殊訓練を受けてる割に1人1人強そうに見えて弱いのが残念だった。前回のロシアン・マフィアたちの方が強かったように感じる。せめて、リーダーのデイブだけでも強かったなら…
全体的に1作目よりスケールダウンした印象を受ける。19秒で暗殺していくシーンや、ホームセンターの道具といった身近な物を武器にしていたワクワク感が全くなかった。かつての同僚と対決ということで普通のアクション作品になってしまったのが残念。
結構好きだったスーザンの運命が悲しい…