りりー

ちはやふる 下の句のりりーのネタバレレビュー・内容・結末

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

二部作なのに、まさか上の句とは違うテイストで攻めてくるとは!カルタの楽しさ、試合のかっこよさ、それを通じてチームが結束するまでをテンポ良く描いた上の句を、その中心にいた千早を、下の句で「カルタを楽しめない新」と「孤高のクイーン」を登場させることでもって崩そうとする大胆さ。その千早を、そして新を救うことになる「一人じゃない」というテーマ自体はべったべただけれど、数々の演出が光りに光って延々と涙した。
個人的には上の句の、太一と机くんの弱さが露呈するエピソードのような必殺シーンはなかったのだけれど、脚本自体は上の句より好みだった。劇中に「はたしてこのシーンはいるのか?」というシーンもいくつかあるのだけれど、どれも後のエピソードに繋がるか、あるいは映画としての画の華やかさに貢献したものとなっていて、結果として無駄がない。そして恋愛模様がほぼほぼ進展なしなことにはびっくり。でも正解だと思う。誰が観たって、誰もがカルタに恋をしている、そういう映画だったのだから。
続編も決まったとのことなので楽しみ。劇中何度も現れる「いちばんカルタが楽しかったとき」のシーンは、てっきり終盤は現在に更新されるものと思っていたので、それを続編には期待したい。
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