円柱野郎

スパイダーマン:ホームカミングの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画としては15年の間に2度目のリブートということで、また最初からか…というのが企画を聞いた時の印象だけど、MCUの一員になるという面については大いに期待を膨らませてくれたし、実際見てみるとその期待を裏切らない出来栄えで満足。
「アメイジング~」の続編を中止にしてまでスパイダーマンをMCUに加えたソニーの決断は間違ってはいなかったか。

トム・ホランド演じるスパイダーマン自体は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」が初出なので、実際には2本目の登場ではある。
作品の時系列もその続きになっているけど、本作では高校生の主人公がメンターに認められたいという欲求をメインとした若者のドラマとして筋が通っているので、単独作品としても十分に面白い。
それにスパイダーマンになる最初の経緯を描くのを省略したおかげで本題に入るのが早いのもいい感じですな。
さすがに3回も蜘蛛に噛まれる話から描くのは制作者も避けたかw
スパイダースーツが中盤まで高性能で、クライマックスが手作りのコスチュームにグレードダウンするという、普通と逆の流れなのも、他と差別化されていて興味深かった。
それによってスーツの機能自体に頼らずに立ち向かう主人公の決意が際立つよね。

本作の敵はハゲワシ男のバルチャー。
スーツ姿がすごくかっこいい!
マイケル・キートン演じるこのキャラは、彼は彼なりに身内を養う責任で動いているというのが良いです。
武器密売人ではあるが破壊や支配を目的とはしていないというところに何か矜持を感じる。
そのバルチャーがヒロインの父親だったという展開はご近所ヒーローならではの展開(グリーン・ゴブリンを連想しちゃう)だけど、ヒロインを黒人にしたことで観客にまさかと思わせる持って行き方にはやられた。
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