クリスマス・イブのロサンジェルスのストリートを舞台に、
トランスジェンダーの娼婦2人が繰り広げる狂騒の1日を瑞々しく活写し、
各地の映画祭で評判を呼んだインディーズ・ムービー。
ロサンジェルスで生きる人々の日常を描いた作品で、
トランスジェンダーの2人が強烈な存在感を発揮してます。
まったく素人臭さを感じさせない演技でした。
本作で特筆すべき点は、
全編スマホ（アナモフィックレンズを装着した）iPhone5Sの3台だけで撮影されたことで話題になりました。
アナモフィックレンズとは、
映画用フォーマットである縦横比（2.39:1）のシネマスコープ映像を撮影するために開発されたレンズで、
画面の横方向を1/2に圧縮して結像し、
ポストプロセス時や映写時にこれを2倍に戻すことで横長（2.39:1）のシネマスコープ映像を得るための特殊なレンズです。
映像を見る限りスマホで撮影されてる様に見えないのが凄い。
スマホにステディカムというグリップを使って撮影しているので、
手振れなんかもほとんどしない。
最初からこの撮影方法で画期的な映画を撮るのではなく、
製作費がないから低予算で撮影するうえでの苦肉の策なのは驚きですが、
それでもスマホだけでも映画は撮影できる事を証明した作品とも言えるし、
今後この様な作品が増えていくかもしれません。
