シャマラン監督が描く「恐怖」とは「何か得体の知れない物」「理解できないが故の不気味さ」であり、今作もその恐怖を大いにふるってくれます。
子どもから見た「老人」に対する不可解さや不気味さが今作ではベースとなっています。
この映画はホラーでもありますが、同時にコメディでもあります。
「え、これ笑っていいの?」というシュールな場面が随所に存在し、「怖さ」と「笑い」が同時並行にスパイラル的に盛り上がっています。
そして今作の一番の見どころは、弟のタイラーのラップです。
特にエンドロールで流れる彼のラップはそれまでの文字通り「拭いきれない恐怖」を全て笑いに変えてくれる潔さです。