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イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-のKのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

どこか既視感があるなーっと思っていたら、カルト的人気を誇る「CUBE」と同じ監督さんなのですね。

彼ほどソリッドシュチュエーションを最大限に生かす監督もなかなかいないでしょう。

さて本作の本題なのですが、今作はただのソリッドシュチュエーションホラーではなく、「人類の負の歴史」のメタファーであることが分かります。

以下私なりの解釈↓

本作で度々登場する「岩」と「ループ」これが示すものは「人類の負の歴史」

①岩
岩を触れた者は草地の全てを把握することができ、一種の全能感、高揚感を味わうことができ、さも自分がその地の支配者になったような気分になる。

その高揚感を他の者にも味あわせるために、しきりに岩に触れさせようとするが、抵抗する者に対しては暴力によって自らの意思を押し付けようとする。

現代社会においても人種や宗教観の違いによって、互いの価値観の相違により度々争いが行われ、今も絶えずにいる。

パレスチナ問題なんかも、そのいい例であろう。

②ループ
草地に入り、岩に触れ、人を殺める。そしてまた草地に入り、岩に触れ、人を殺める。そしてまた、、、

基本的には本作のループはこの流れであり、同じ失敗を度々繰り返すのである。

人類が歴史に学ばず、戦争を繰り返しているように、本作においてもループから抜け出せずにいる。

とまぁかなり深読みしないと、ただの意味不明な映画になってしまうのがスティーブンキングらしい映画であるとは言えますね。
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