ノッチ

シンデレラのノッチのレビュー・感想・評価

シンデレラ(1979年製作の映画)
3.0
1979年のソビエト版『シンデレラ』。

原題は『зола(燃えかす、灰)』から『Золушка』。

ソビエト的にシンデレラの物語ってどうなのかしらね?

とりあえずこの作品もなかなか雰囲気があって良いです。

古い少女マンガみたいなキャラデザと演出がレトロで可愛い。

色づかいも神がかり的に美しいです。

そして詩みたいに書かれた台詞が、雰囲気を壊すことなく綺麗な日本語に訳されてて感動します。

この作品と従来の『シンデレラ』の違いは大きくわけて2つ。

1つはシンデレラの名前が「ゾールシカ」。

なんとなくゴツい感じの名前ですね…。

もう1つはゾールシカ(シンデレラ)のお父さんが生きていること。

だが、お父さんが生きているバージョンは初めて観たけど、かなりのダメ親。

完全に継母の言いなりになっていて、ゾールシカが虐められてても特に助けたりしてくれない。

前妻の娘を虐められっぱなしにさせて、ちょっと甲斐性なしだよパパ…。

一応ゾールシカのことは大切みたいだが、これじゃあ説得力がない。

また、お城の花が枯れてたり、飾ってる絵が曲がりまくってたりと、城の召し使いも使えない。

あとは王子様が病人みたい。

頬が痩けててげっそりしてる。

ぶっちゃけ、だいぶガッカリ系の王子様でした。

ゾールシカは可愛いのに…。

まぁとりあえず、内容的には悪くないので軽く観るのにちょうど良い作品でした。
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