1979年のソビエト版『シンデレラ』。
原題は『зола(燃えかす、灰)』から『Золушка』。
ソビエト的にシンデレラの物語ってどうなのかしらね?
とりあえずこの作品もなかなか雰囲気があって良いです。
古い少女マンガみたいなキャラデザと演出がレトロで可愛い。
色づかいも神がかり的に美しいです。
そして詩みたいに書かれた台詞が、雰囲気を壊すことなく綺麗な日本語に訳されてて感動します。
この作品と従来の『シンデレラ』の違いは大きくわけて2つ。
1つはシンデレラの名前が「ゾールシカ」。
なんとなくゴツい感じの名前ですね…。
もう1つはゾールシカ(シンデレラ)のお父さんが生きていること。
だが、お父さんが生きているバージョンは初めて観たけど、かなりのダメ親。
完全に継母の言いなりになっていて、ゾールシカが虐められてても特に助けたりしてくれない。
前妻の娘を虐められっぱなしにさせて、ちょっと甲斐性なしだよパパ…。
一応ゾールシカのことは大切みたいだが、これじゃあ説得力がない。
また、お城の花が枯れてたり、飾ってる絵が曲がりまくってたりと、城の召し使いも使えない。
あとは王子様が病人みたい。
頬が痩けててげっそりしてる。
ぶっちゃけ、だいぶガッカリ系の王子様でした。
ゾールシカは可愛いのに…。
まぁとりあえず、内容的には悪くないので軽く観るのにちょうど良い作品でした。