84g

ダークタワーの84gのレビュー・感想・評価

ダークタワー(2017年製作の映画)
3.2
 少年は奇妙な夢を見ていた。
 夢の中では、謎の男:ガンスリンガーが荒廃した世界で謎の勢力と戦っており、その勢力は皮のようなマスクを被り、人間に擬態する“何か”であり、見分けるのはマスクの継ぎ目である首筋のキズのみ。
 夢の意味が分からず、相談しようにも現実では理解者がおらず、病んでいると思われていた。
 奇怪な夢に悩みつつ、両親は精神治療のための専門家を呼んだ。
 その専門家の首には、例のマスクの継ぎ目があった……。


 設定がめちゃくちゃ魅力的で、見終わってから調べたらスティーブン・キング原作だった。流石。
 序盤は魅力的な設定と夢の世界への導入でグイグイめりこんでいったが、異世界に到着してからは失速していった印章。
 原作は長編小説7シリーズ分らしく、そりゃ換骨奪胎されるよ。入るわけがない。
 現実世界と行き来も結構サクサクしてるし、ガンスリンガーと敵の戦い、この世界の正体も説明不足に流れる。
 ふたつの世界の関係性も説明されないし、シャインと呼ばれる正体もわからず、子供たちを集めてどういう作用があるのかも理解できなかった。
 原作を読んでいれば良いのかもしれないけど、映画単独で理解できないとダメよね。

 戦闘シーンも迫力はあるけどツッコミどころは多かった。嫌いじゃないが。
 敵の能力がなぜ効かないかとか、念動力ならもっと防ぎ方や戦い方あったんじゃないかとか、少年が後半ではご都合主義的な便利アイテムになるとか、なんか不満は多いけど、尺がないから仕方ないのも理解できる。
 原作小説を読んでみようかな、という魅力はあったけど、映画単独で見るとB級かな、という感じ。
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