ビジュアルが非常に面白い。コレだけでも楽しめそうだと感じたが、まさかの社会風刺も織り交ぜつつ、コメディとしての絶妙なバランスも保たれた内容だったと感じた。
女性が席巻する“夢の国”と男性が席巻する“現実社会”との往来で見せる“それぞれの生き辛さ”をわかりやすく対比させる構造と着地の仕方は見事。
とはいえ、メッセージは受け取れるものの、この着地に関してはやや「モヤる」部分がある。“オモチャの世界”にリアルは必然なのか、そこにメーカーが商品として多様性をもたせるラインナップを提示することに批判的なワケではないが、この作品の着地はユーザー各々が想像したい“理想の世界”の住人たちの描き方として(勿論構造として見事な見せ方なのは理解出来るが)“人間”たるべき姿に落とし込む事に「楽しみ方」の多様性を限定的にしてはいないか？という疑問も。
ただ、限定的にしてる、という物言いもある種の限定でもある気がしますんで、受け取り方も楽しみ方も見る側・遊ぶ側の自由。みんな好きに楽しんだらイイんだと思います。
