やまぞう

20センチュリー・ウーマンのやまぞうのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
3.5
前作「人生はビギナーズ」は、自身のゲイの父親を描いたマイク・ミルズ監督だが、今回は母親がテーマだそうな。

結構複雑な人生おくってんなぁ、と思うのだが、ミルズ監督が描くのは、思春期の息子の扱いに悩む母親、難しいお年頃の息子の気持ちという、多くの人が形は違えど何か心当たりのある題材である。

1979年のサンタバーバラ。
15歳の息子を持つシングルマザーと、パンクな写真家、息子の幼馴染。
年代もタイプも違う3人の女性を通して、成長してゆく息子のお話でもあるが、

息子を理解しようとするも、なかなかジェネレーションギャップの壁を越えられずに悩みながらも、見守る母親のお話でもあり、フェミニズム台頭の時代を生きる女性達の価値観や戸惑いを描いた話でもある。

息子ジェイミーを中心に、ひとつ屋根の下に集う彼らは、時々ケンカしたり、心配し、助け合う擬似家族のようだ。

観ていて、このお話の着地点は何だろか??
と思っていたら、なるほど。

不思議な余韻と、少しの切なさが残る映画であった。
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