舞台はカリフォルニア州サクラメント。
が、展開は地方の高校生あるあるで、ほろ苦いというか苦い気持ちになった。わかるー…！
自分の本名は名乗らず自ら決めた呼称「レディ・バード」で通す主人公。
褒めてほしいときに褒めてくれない、仕事もバリバリこなす母。
優しいが頼りない父、アルバイト暮らしの兄とガールフレンド。
家庭が裕福とは言えない環境で、自分以外の者に憧れて、タイプの違う女子とつるんだり、そのせいで親友とすれ違ったり。
最高の相手との初体験を求めて空回りしたり。
甘酸っぱいというよりホント苦い。
進学で故郷を出ようと奮闘するのも、それが原因で親と衝突するのも地方都市の高校生あるある。
ドラマチックにもコミカルにも描けるストーリーを、淡々とエピソードを積み重ねるように描いているのが好印象。
プロムの出来事も劇的すぎなくてリアル。
その積み重ねがあるからこそ、互いに素直になれないけれど思い合っている母子の姿、ちょっとだけ成長したレディ・バードのラストに感動した。泣けた。
あと、一人目の彼氏、好きだなあ。
卒業後も友達として仲良くしてくれていたら嬉しい。
