やまぞう

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のやまぞうのレビュー・感想・評価

3.5
この時代のいわゆる赤狩りを描いた他の作品は、ただ悲壮感が漂うが、
今作はトランボの作品にリスペクトしたのか、ユーモアが盛り込まれて笑いが起こるところも多々あった。

それにしても、あの赤狩りって、今にして思うと何だったんだろう?
と、改めて考えさせられる。

大勢の人が職を失い、家族を引き裂き、命まで失くしても、んじゃあ誰が良い思いないしボロ儲けして幸せになったんだろう?

思想が人の目を曇らせ、自身とは違う考えを排除し、関わった人々を陥し入れていく恐怖。
そこに勝者は誰もいないが、敢えて言えば、家族の絆に支えられて、信念を曲げずにしぶとく生き残ったトランボの勝ちなのだろうね。

ハリウッドに最も嫌われたが、最も愛された男でもある。

ところで、トランボ役のブライアンって、良い俳優だと思うが、
映画前半の恐らく40代のトランボにしては、じーさん過ぎるかと。
やまぞう

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