たき

パーティで女の子に話しかけるにはのたきのレビュー・感想・評価

3.0
エルたん目当てにずっと観たいと思ってはいたのですが、なんとなく前衛的な感じがして難しそうだったので敬遠してた一品。
またまたアマプラの見放題が終了しそうだったので意を決して観てみたはいいものの、やはり予想通り前衛的で難しかった定期。エルたん絶対こうゆうのばっか選んで出てますよね。

これまた昨日に引き続き精神的にグロい感じがしてなんだろう、ずっと眉間に皺を寄せて観てたような気がいたします。
進化とか退化とか。SFとは切っては切れないものですし。普段当たり前だと思い込んでるものに茶々を入れられたりすることになるのできっとそういう某かが作用してるような気がしないでもないです。知らんけど。

ひとは自分のことを唯一無二の特別の存在だと認識できない以上生きていけない反面、ひとりでは生きていけないから、所属する社会の規範に囚われるしかないという宿命をもってる。
もちろん必ずしも両者は矛盾するものではないはずなんですが、価値観というものがあまりに多様になりすぎて(それは決して悪いことではないのでしょうけれども)個々が相容れない状況が山ほど発生してしまう結果になってる。
そしてそれは往々にして個が全に殺される結果になる。

親が子を生きたまま食す。

これほど完璧で残酷なアイデンティティの崩壊があろうかという。
親はこの社会の規範の象徴であり、個にとっての全の象徴でもあるわけですな、言うまでもなく。
ではかといってそのカウンターアクションとして個が全を殺す(個は個として別々に生きる)ことを是とするのかといえば無論是非には及ばず。
エルたんの最後の涙とラストシーンがすべてを物語っているのですな。

それさえあれば、どんな個だっていつでも全になれる。

しかしエルたんがかわいい。
エルたん史上最高にエログロかわいいエルたんではないでしょうか。
パンク変身モードとのギャップもいい。
髪型とうなじもいい。
ぜんぶいい。
たき

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