グラッデン

パーティで女の子に話しかけるにはのグラッデンのレビュー・感想・評価

3.8
中年の入口に立ったとしても、年に1本くらいは見ておきたいボーイ・ミーツ・ガール枠。
パンク、SF、「俺たち」、眩いばかりのヒロインと青春映画に欠かせない要素がフルセットされた物語は魅力的に感じずにはいられません。

また、作中に流れる数々のパンクロックの音楽を意識したMV風のスローモーションであったり、主人公・エンたちが遭遇する人々の演劇的な立ち回りであったり、場面ごとに映像の描き方に変化を加えながら物語を進めていたのはインパクトを感じました。

そして、主人公との「不純性異星人交流」(笑) を行なうヒロイン役のエル・ファニングが本当に素晴らしい。特に即興ライブの歌唱シーンは引き寄せられました。いやはや、この時期になっても年間ベストガール候補がバンバン出てくるのは嬉しい悲鳴。

ボーイミーツガールの普遍的な魅力を、仮に世代的に通過していなくても少し懐かしくも感じる雰囲気で包み込んだ良作ではないかと。