あもすけ

パーティで女の子に話しかけるにはのあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

宇宙人の彼女の彼女なりのじゃれ合い方の可愛さとエロさにやられる。とても自由だった。個性を重んじるはずのところに生まれる束縛。その矛盾は彼女の所属する集団の話だけではなくて、パンクに心酔して自由を叫びながら母親の自由すぎる振る舞いは許せないという主人公の個人的で切実な矛盾は、家族でも友人でも職場でもいろんなところで自分にも身に覚えがあるのだった。衝動に突き動かされてるだけだったのが、色々あっての助言の内容が具体的になってるのとか愛おしくて笑ってしまった。大人になっていた。そしてそれは否定して打ち消して大人になるというのではなくて、自由の捉えかたが広がったり深まったり、という感覚だったのが好きだった。
でもなんとなくもどかしくなってしまうのは、自分がまだそこまで思いきれてなくて、まだぜんぜん過去になってないからかもしれない。
序盤のキスしようとしたら口の中にゲロ吐かれるところ、現実にあったら自分も吐いて酷いことになりそうだけど、主人公はウエッという顔をしながら唖然としていて、彼女は口元ベチャベチャにしたまま何も気にしてなくて、そのふたりの感じがなんでか知らないけどすごくキュンキュンしてしまった。めちゃくちゃロマンチックに感じてしまった。いつかどこかでこうなったときにロマンチックを体現するのに耐性つけなければ、とかけっこう本気で思ってしまった。大口開けてゼロ距離で絶叫しあうのも、ウィルスのように入っていくイメージも、いろんなのがとてもロマンチックだった。
あもすけ

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