【パンクを説くのなら、パンクせよ!】
パンクが形骸化したことを嘆くキャラクターを登場させ、パンクで現代社会を斬っていく。野心的な映画だと拍手を送りたいところだが、作り手があまりにも中途半端。
青春映画風のタイトルをつけてみたり、親子の衝突に収束させてみたり。中でも、稀代のアイドル女優エル・ファニングを起用したのは、全くもってパンクではありません。
ゲロを吐かせ、男性器の形容をさせて、観客の機嫌を伺う。「こういうの好きでしょ」とウインクされているようで、不快な気分になりました。
念のため書いておきますが、エル・ファニングには一切罪はありません。彼女は与えられた仕事をしっかりこなしています。
悪いのは、中途半端に観客を意識した製作陣。
パンクな映画を目指すなら、がっつりパンクしようぜ!