ユミコ

ぼくのエリ 200歳の少女のユミコのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


いじめられっ子の少年、オスカーと、人血がないと若さと命を維持できないヴァンパイア、エリ。
互いに孤独だった2人の切なすぎる純愛物語。

エリはそれは美しく、血に染まるシーンでもその血の赤がアクセサリーのようにエリの美しさを際立たせていた。
オスカーは透明感(色素の薄〜い感じ)があり、やはり美しい少年だった。
赤いエリと白いオスカーって感じ。

くる日も殺人を繰り返し、その生血をエリに飲ませてあげ続けていたおじさんがおり、途中からエリに嫉妬の目を向けエリとオスカーが会っているところを窓からじっと見てたり、オスカーと会うなと言ってみたりちょっと変な感じ…… と思っていると、おじさんはやがて行き詰まりエリの目の前で自殺する。(このおじさん、心底エリを愛してましたね)
そうなると、若いままで生きる為にはエリが自力で、もしくはエリを愛しエリの事情を知ったオスカーが人血を何とかするしかないわけで……。
そしてオスカーはこの先の人生、愛するエリのために人を殺し続け 血を調達しながら生きていかなければならないことになってしまう?! そんな懸念ばかりが頭をよぎりました。 そうしてエリを若いままにしてあげられてもオスカーは普通に年を取るのだし、やがて彼もあの自殺したおじさんの立場になるのでは? ……なんて想像すると絶望しか浮かんできませんが……。

ところが、プールでのシーンがあるのですが、そこでエリが数人を無残にも殺害し、そしてオスカーに笑顔を向けた時、観ていた私までもその瞬間、心の底から笑顔になってしまったという不思議な体験をしました。。。

一瞬の輝きと安堵を残して、この先は絶望の彼方ルートへ突入なのでしょうか……。
ユミコ

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