Shintaro

ガタカのShintaroのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
3.4
尿検査が印象的。
正直一回観ただけで、うわーっ素晴らしいとはならなかった。
僕にはじっくり噛み締めて味わえる映画に映りました。

ユマ・サーマン、パルプのボブスタイルよりこっちが好きです。なんかエロい。
ミニマルで未来的な世界観なのに、割と”努力と根性”的なテーマで突き進む。子供産む時に黒人の医者が結構冷たい言い方するんです。
”そりゃー、こんな出来損ないより細胞こねくり回してパーフェクトヒューマン産んだ方がいいでしょ?”
平気で諭してくるからヤベーと思いました。ナチス的な優勢思想が蔓延しきった世界ではもはや倫理なんて言葉は存在しないんですね。
てか親も、最初は それでも産むんです! みたいな感じのスタンスだったのに弟産んでからの差別が怖い。最低だなと思いました。
イーサンは本当に努力します。俺なら ”決まってるんでしょ” と廃人になってるところを宇宙に行く夢を諦めない素晴らしい人物に成長する。

なんか物語はサスペンスが起きたりしますが、イーサンがやってないと分かってる時点でなんかどうでもいいってなるし、結局犯人テメーかよっ と冷めました。
ジュード・ローの存在感はイーサンより良かった。でも彼がイーサンに夢を見て夢を託し自害するまでの理由が見つけ辛かったです。いくら似せたところで、弟が家宅捜査しに来た時には ”いや、お前違うやん!” ってなるでしょ。イーサンとジュードローそこまで似てねーよ。

これ、ユマ・サーマン視点での物語だったらサスペンスも盛り上がるし、イーサンがもっと謎めいた人物に見えて、それはそれで魅力的だったかもしれません。
…てかこの時代はスーツで宇宙へ行ける…、1番斬新だと思いました。
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