えむえすぷらす

バジュランギおじさんと、小さな迷子のえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

5.0
159分。手に汗握る冒険ロードムービー。
少しおバカだけどまっすぐな気質の主人公が言葉を話せない6歳の少女を助けて遠路はるばる国境を超えて警察と公安らしき刑事たちの追跡を辛くもかわしながら少女を両親のもとに送り届けようとする。

インドとパキスタン。パキスタン建国時以後国境紛争から原爆開発まで対立関係にある両国。その国、宗教の違いから最初は迷いや差別的な気持ちのあった主人公が恋人の言葉と少女の信頼から無償の愛故に奮闘する。

少女役の子、可愛らしいんですけど結構な悪ガキでたまにおじさんを危険な状態に追い込んだりする。そんなやりとりの中で二人を疑った人達が立場を超えて助けようと手を貸し始める。損得なんかない。ただ彼が誤りから立ち直って正しくあろうとする気持ちに殉じた事で確かに道は開かれていった。

あまりにまっすぐすぎて少女が「あちゃー」と✋を額に当ててぼやくシーンなんか最高に可愛いのですが、これが出てくるときはほんとおじさんがめんどくさいまっすぐさになってるので笑って見てられないという。

いい映画です。長いけど退屈なシーンはないので是非観られるといいと思います。