勝ったのは農民だ

バジュランギおじさんと、小さな迷子の勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

個人的に例年よりも今年(2019年)の劇場公開作品を観ることが出来ていますが、本当に当たり🎯が多くて、年間ベスト級に好きな作品ばっかりです。♨️

そしてレビューの数は桁違いですが、『アベンジャーズ/エンド・ゲーム』同様に、2019年上半期公開作品で満足度No.1に輝いたこの作品。

残念ながら地元の映画館では劇場公開されていなかったので、今回DVDレンタルで鑑賞しました。💿

※今回は決定的なストーリーのネタバレは避けますが、未見の方は読まない方が間違いありません。ご了承ください。🙇🏻‍♂️

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【あらすじについて】

あらすじはこのfilmarksに記載していますが、良かった点を挙げると、

まず、

「自分の娘(ムンニーことシャヒーダー)が口が聞けないので口を聞けるようにインドの寺院にお祈りに行く、その途中ではぐれてしまった」

という設定がうまいと思いました。

でもこれだけだったら「「口の聞けない迷子がいる」と、インド警察に届け出を出して、インドとパキスタンで連絡をとりあえば済む話」なんですが、そうは問屋がおろしません。🤦🏻‍♀️

とにかく悪条件が重なって、もう1人の主人公(バジュランギおじさんことパラン)が、国境を越えてシャヒーダーの実家まで送り届けることになります。

加えて、このパランが「ヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者であり、馬鹿がつくほどの正直者」だというキャラクター設定も話を面白くしています。♨️

ラストは予想通りでした。
でもそこに至るまでの、特にラスト30分ぐらいからの展開は予想外で、面白かったです。😄


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【インド映画について】

インド映画をある程度観てきて、すこし傾向が分かりました。🤔


「他人には理解されない「何か」に執着して、そのために頑張り続ける主人公が最終的には人々の意識を変える英雄的存在になる」話が多いですね。

『マイネーム・イズ・ハーン』や、昨年公開された『ダンガル きっとつよくなる』『パッドマン』もそうだと思います。

そして後述しますけど、この映画は、インド映画の良さが詰まっている、「THE インド映画」的なインド映画だと思います。😄

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【キャスティングについて】

パランを演じたサルマーン・カーンさんの過去作に関して、今作のカビール・カーン監督と組んだ『タイガー 伝説のスパイ』や、『恋する輪廻』や『ダバング 大胆不敵』も、全部気になりつつも未見で、今作でお初にお目にかかりました。🙇🏻‍♂️

でも今作に関して、彼は今までレスリングをしてこなかったのに、不自然なくらい筋骨隆々としているんです。💪
風俗店で大立ち回りを演じるくだりは「ナメてた相手が、実は殺人マシーンでした」映画みたいで観ていて気持ちいいんですが、

「あんた、10回も不合格になるくらい頭が悪いならレスリングは駄目でも、なんか別のスポーツをしていれば良かったんじゃないの❓」

「そもそも、勉強ばっかりしていたのになんでそんなに筋骨隆々なの❓」

って疑問は感じました。🤷🏻‍♂️


シャヒーダーを演じたハルシャーリ・マルホトラちゃんに関しては、今作がこれからに期待します。
インド映画では、子役はたいてい可愛く描かれますね。👨‍👧


あとやっぱりインド映画の悪役は「あからさまな悪役」なのでそこも腹は立つけど、笑ってしまいます。🤣

細かいところだと、最初のインド🇮🇳→パキスタン🇵🇰への検問所の人の顔をもっとしっかり見せて欲しかったです。


そして、自分は大好きな『きっと、うまくいく』でヒロインを演じていたカリーナー・カプールさんを久しぶりに観れてよかったです。⤴️

あと、『きっと、うまくいく』がらみで言うと、好きなアーミル・カーンさんが終盤に立ち寄る聖廟で歌っているように見えたんですが、エンドロールで彼の名前を探しても見つからなかったのでおそらく別人だったんでしょう。少し残念です。⤵️

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【政治的&宗教的なテーマ】


個人的には最近、韓国映画のソン・ガンホ主演の『JSA』という映画を観ました。🇰🇷🇰🇵
今作とは作風は全く違いますが、どこか共通するメッセージ性、特に、「二国間で対立してはいるが、どちらの国にも平等に、善人も悪人も存在する」ことを描いているように感じました。


そして主人公パランは、国同士でイスラム教とヒンドゥー教との対立に翻弄されたり、道中でも自身の「信仰心から来る馬鹿正直さ」で無駄に苦労します。

でも同時に、モスクや聖廟などイスラム教の存在によって救われてもいるわけですから、宗教の良い面も描いている、かなり自由で平等な宗教の見方をした映画だと思います。👏

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【インド映画の良さが詰まってる】🇮🇳

・上記のように主人公がインド映画における英雄的な存在であること

・政治的&宗教的なテーマを含んでいること

・子役が可愛いこと

・「観光旅行映画」と言ってもいいくらい、パキスタンの自然を美しく描くロードムービーであること🚌

・レスリングの描写もあり、インドの環境も描かれていること🤼‍♀️

・最終的にはスカッとする、そしてホロリとさせられること😢

そして最近は、インド映画でも人員削減のため、多くの人が参加するダンスシーンがなくなる風潮らしいですね。
でも、今作は序盤から結構な数のエキストラを使ってダンスシーンも多くあるので、従来のインド映画ファンもおそらく好きになると思います。🕺

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【最後に】

と色々と書きましたが、結論として、インド映画の新たな傑作だと思います。

自分は「今年(2019年)ベストの映画」は決められないと思いますが、もちろん今作を今年のベストに挙げる人がいても、自分は全く異議なしです。🙌


ただ、劇中で分からない点がひとつあります。

劇中で主人公パランが、一度だけ記者さんに嘘をつかせて、「「ギーター」見た❓」って言うんですが、自分には「ギーター」の意味が分かりません。🤷🏻‍♂️
もし、意味が分かる人がいたら教えてください。🙇🏻‍♂️