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ジョン・ウィック:チャプター2のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

映画館で友人2人と鑑賞。

「ジョン・ウィック」シリーズの2作目。

監督は1作目と同じく、チャド・スタエルスキー。

話は前作から5日後、元殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス「心のカルテ」)はイタリア系犯罪組織カモッラのサンティーノ・ダントニオ(リッカード・スカマルチョ「二つ星の料理人」)の依頼を断ったことで妻との思い出がつまった自宅を爆破される。愛犬と共に一命を取り留めたジョン・ウィックは復讐を開始するというもの。

前作から5日後の話ということで、前作で復讐というにはあまりにもやりすぎな展開から序盤ではまだ取り戻していなかったフォード・マスタングを取り戻すため、ロシアン・マフィアのアジトに凸るジョン・ウィック!!

今作でもやり過ぎなアクションは健在でせっかく取り戻したマスタングも敵とのカーアクションでズタボロになりながらハチャメチャやりおる…笑!!

また、今回も持ち味の「ガンアクション+カンフーa.k.aガンフー」を駆使したシーンが序盤から満載。マッチョな敵をバッタバッタと死に物狂いで撃ち倒す様は、やっぱりカッコいい!!

「ジョン・ウィック」とはこういうものだ!といわんばかりの名刺がわりのアクションをここぞとばかりに押し込む展開には清々しさすら感じる。

前作では愛犬のビーグル犬「デイジー」を殺されて、憤ったジョン・ウィックが復讐を決行する話だったが、今作では自宅を爆破されて憤ったジョン・ウィックがより世界観を広げ、復讐を敢行する!!

またかいっ!!

前作で「コンチネンタル」と呼ばれる殺し屋が集うホテルが出てきたけど、今作ではより裏社会の世界観を広げ、主に前半はイタリア、後半はニューヨークで数多くの殺し屋と熾烈な戦いを展開している。

「ラン・オールナイト」でリーアム・ニーソンと死闘を繰り広げたことも記憶に新しいラッパーのコモンがいたり、バイオリン奏者に偽装する女殺し屋(監督の奥さんらしい)がいたり、相撲レスラー的な巨漢の殺し屋がいたりとバリエーション豊か!

でも、一際強い印象を残すのがサンティーノの腹心でもある聾者で手話を操る殺し屋ルビー・ローズ(「トリプルX:再起動」)演じるアレスだろう。

短く刈った髪に不敵な笑み、そして鋭い眼光、手話からでもわかるヴィラン感、彼女が出て来るとぐっと引き締まるというか、個人的にはサンティーノよりずっと濃いキャラだった。

演じるルビー・ローズも全然知らなかったんだけど、体もよく動くし、「トリプルX」の最新作でも出ているようで、これから要チェックなアクション女優の1人かも。

あと、敵役じゃないけど、忘れちゃならないのが、「マトリックス」でもキアヌと共演したローレンス・フィッシュバーン(「パッセンジャー」)。

今回も不穏な感じ全開に敵かな?味方かな?とどちら側ともつかない態度でキアヌを翻弄する。今作では登場が主で活躍は次作かな?

また、キャラだけでなく、上述のガンフーを含めたアクションシーンも1作目から更にパワーアップ!!

特にツボだったのは駅中でのコモンとの移動しながらの狙撃シーン。まさに日本で言えば帰宅ラッシュ時の人混みの最中、プチュンプチュンと撃ち合うシーンは凄さよりも先にあるまず周り気づけやっ!!ってなるけど、バカバカしさと同時にやっぱり新鮮な撃ち合いシーンになっていた。

あと、宇多丸さんも絶賛していた地下墓地での追走する敵との銃撃シーンは圧巻。

実際にある競技「スリー・ガン・マッチ」を模したスタイルでピストル、アサルト、ショットガンと次々に取っ替え引っ替えしながら数あまたの敵を撃ち殺し、そして逃げる。

かなり気合を入れて撮ったであろうカメラワークと、同じくどれだけ殺陣の段取りを重ねたんだってくらい入り組んだガンアクションに、もう釘付け。

いやぁ、良いもん観たw

前作では、殺し屋から足を洗ったジョン・ウィックが復讐を遂げ、またもシャバに帰るであろうことを予感させるラストだったけど、今作ではいよいよ後戻りが出来ない自分以外全員敵の四面楚歌状態。

まさに殺しても殺しても救いが見出せない延々と続く煉獄。

それでも、それでもラスト、ジョン・ウィックは足取りを止めない。

絶望しかないラストだけど、こっからどう巻き返すか、いやぁ楽しみだ。早く次が観たい!!
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