主人公の刑事沢村は、雨の日にだけ起こる連続猟奇殺人事件を捜査している。
その被害者は、以前の子供を樹脂に封じ込める猟奇事件の、裁判官裁判の裁判員や裁判官であるという共通点があることがわかる。
そのターゲットとして、妻が入っていることがわかる。
巴亮介のコミックを、『龍馬伝』『るろうに剣心』の大友啓史監督が実写映画化した話題作。
雨の日に発生する連続猟奇殺人の実行犯＝カエル男と刑事の、壮絶な闘いを描く。
内容としては、猟奇連続殺人が起こって刑事が捜査するけど、自分の奥さんと子どもを誘拐されたので動揺しながら私的に探す話。
昭和な感じの刑事を演じる小栗旬がいい。
演技力を前々から評価していた俳優だけど、監禁の時の一人芝居は秀逸だ。
途中までは、ブラピが出ていた『セブン』を思わせる展開でした。
世界観というか、空気の張詰め方というか、雨音までも狂気に仕立ててて、何もかもが恐怖感で箱の中、充満。
しかし、ギリギリでエグく無いのは日本映画だからかな。
それが良心なのか、作りこみの甘さなのか。
サイコパスものの一番肝心なことは、犯人の動機と犯行に説得力を持たせることができるかにある。
サイコパスなのだから、凡人には理解不能なのではなく、サイコパスなりの道理がそこには必要なのだ。
そういう意味で、この映画の犯人カエル男の動機は鮮明だ。
犯行もまた、説得させられるだけの力を持っている。
あと、事件の部分だけでなく、家族愛といったものも意外と描かれていて、夫婦愛や、息子との親子愛、父親との親子愛、そして涙してしまうシーンもいくつかあり、良かったと思います。
しかし、主人公サイドの夫妻には、正直あまり共感できない。
ぶっちゃけ、仕事してる男の立場からすると奥さんの主張はウザいだけだと感じました。
