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ミュージアムのryodanのレビュー・感想・評価

ミュージアム(2016年製作の映画)
1.1
小栗旬主演作。

雨の日に起こる連続殺人事件を追う刑事もの。

序盤から中盤まではグイグイ引き込まれるものの、後半から終盤は失速という、典型的な駄作に成り下がってしまいました。「セブン」を意識する撮影法や演出法、あの名作までたどり着く境地にまで高められなかった失望感はありました。完全に意識しての二番煎じならまだしも、コミックのテイストを再現することに重きを置いたのがそもそもの間違い。邦画にありがちなコミックの世界観を重要視する方針に、個人的には否を貫きたいです。良い素材がたくさんあるのに生かしきれないのは、きっと原作ファンへの気配りの様な忠実化なのかな。その方法論は、結局、映画が子供騙しにしか成り下がらない、邦画の質も問われる現状なのかなとも勝手に思ったり。。。完全オリジナルで傑作は、なかなか難しいし、そこは許容の範囲なのですが、視覚的にも決められているコミックは、相当知恵を絞らないと原作ファン以外の客、そちらの方が圧倒的に多数を占め、興行的にも左右する数なのですから、今の方法論では決してヒット作は生まれないでしょう。折しもハリウッド作品「アベンジャーズ」が爆発的興行収入を叩き出しています。一作も見てませんが。あまりにも内にこもりすぎる傾向にある邦画を憂いでみました。
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