めしいらず

プロヴァンスの休日のめしいらずのレビュー・感想・評価

プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)
2.9
確執のある家族関係が、ひと夏の休暇に一つずつ問題を乗り越えていく中で再生へと向かう。概ねよくある家族再生物語の雛形に則ったものでベタは免かれぬのだけれど、主人公が友と旧交を温める件り辺りから俄然面白くなってくる。家族は、親子は、友は、どれだけ疎遠になってしまっても、直接会って話しさえすれば、空いた時間を取り戻せる。心にぽっかり空いたは洞穴は、互いが快復を願っていれば埋め合えるだろう。この映画の場合なら”孫はかすがい”と言えそうだ。聴覚障害を持つ次男坊が良い役割を果たしている。前半にあった祖父と孫との悶着がいかにも常套的で心配したが、終わってみればそれは杞憂だった。どちらの世代の価値観や言い分も否定しない方向に進める筋運びが気持ち良い。ジャン・レノはやはり朴訥な役が似合う。孫娘のセクシーさも妙に印象に残った。
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