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君の名は。のwhiskeyのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
3.0
だいぶ遅れてブルーレイにて自宅鑑賞。予備知識なしで観た。正直、それほどハマらなかった。主人公たち、最初から泣きすぎ(笑) そんなに泣いてどうする。

監督も若くないので、本作の独特の「子どもっぽさ」は不思議だった。青春というより子ども。そう感じる理由は、劇中の「大人」の描写にあると思う。「町長」とか「建設会社の社長」が親として象徴的に描かれているが、彼らがどんな人でどんな考えや感情を持っているのかがわからない。たぶん主人公たちも親が何をやってるのか、よくわかってないし興味もないのだろう。

もちろん子どもにとって大人はそういうもので、勝手で、欺瞞に満ちていて、子どもを信じてくれない。でも、主人公たちが終盤に引き起こす奇跡は、大人世界の協力無しでは成し得ない。彼らが自分たちの言葉で、大人世界とどう対決したのか、描いてくれたらちょっと面白かったなと思う。要するに最後まで少年世界だけで完結(閉塞)している感じがあまり好みじゃなかったけど、これは単に僕が年をとっているからかもしれない。

本作の「赤い糸ファンタジー」があれほど人気を博したのも、僕にはよくわからなかった。若い世代は、誰かと繋がりたいという人が多いのかな。それは繋がってる実感がないことの裏返しか。何年も会ってないあの人の心の中に、僕がちゃんと生きているという確信が、僕にはある。「誰かの心の中に自分が生きている」という実感があることが、繋がってるということだと思う。その実感、確信ってどこから来るのだろう?

情緒的なレビューになってしまった。後日書き直すかもしれません。
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