回想シーンでご飯3杯いける

ミス・ワイフの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ミス・ワイフ(2015年製作の映画)
4.3
特殊な能力を持つ人の計らいで、人生の「if」を体験する「素晴らしき哉、人生!」タイプのコメディ。韓国には「怪しい彼女」を筆頭に、「ハロー!?ゴースト」や ドラマの「サンガプ屋台」等、この系統の名作が非常に多いけれど、これも凄く良い。

所謂生まれ変わり系なのだが、独身の敏腕女性弁護士が中流家庭の専業主婦になるという設定がいかにも韓国らしい。ロマコメだけに留まらず、女性の自立や、一般市民の貧しい生活をストーリーに盛り込み、社会派作品としての見応えも加わる。更に、隠れ要素として親子の絆も描かれていて、全方位的に楽しめる。

オム・ジョンファ、ソン・スンホン、キム・サンホと、無名ではないもののややインパクトに欠けるキャスティングで、前半こそスロースタートであったものの、地方公務員という設定のソン・スンホンの熱い一面が顏を覗かせる中盤辺りから俄然面白くなってくる。伏線の回収も素晴らしく、笑って、泣ける、映画の黄金比率がここにある。

パケ写はちょっとダサいけど、万人にお勧めできる良作!