地球へ

ダンケルクの地球へのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.4
第二次世界大戦における、史上最大の撤退作戦を描いた戦争映画

映画は3つのテージ(陸、海、空)でそれぞれ異なる時間軸で並行して進んでいく。
陸は日単位で遅い、海は時間単位、空は分単位でしょうか早いです。
この時間軸が交錯するので少し混乱しました・・・

陸では、救出を待つイギリスとフランスの憔悴しきった兵士が海岸に溢れている。敵のドイツ空軍が執拗に攻撃を繰り返す、爆撃から逃れても救出の順番待ちが続く、救出を待つ兵士たちの不安な心情が描かれている。
そして運よく救助のイギリスの軍艦に乗船できても、ドイツ海軍の潜水艦が魚雷攻撃を行い、どこまでも安堵できない。

海ではイギリス海軍に徴用された民間の船が、漁船からヨットまで動員されてダンケルクへ救助に向かう。
もちろんドイツ空軍と海軍の攻撃が待ち受けている。

そして空では、この大規模な撤退作戦を支援するためにイギリス空軍の戦闘機がドイツ空軍と死闘を繰り広げる。

「救助を待つ兵士を救助する」だけ、ストーリーは至ってシンプル。

ポイントはやはり映像、まさに戦場に放り込まれたような臨場感、そして恐怖と敗走する兵士の視点から見ている映像が延々と続く。
しかもCGは極力避けた実写だそうです、迫力が違います。
陸でも海でも、そして空でも、隣に自分がいるような不安が連続する。

大規模な戦闘シーンはない、ドイツ兵の姿も最後に数人しか出てこない。
空戦もイギリス空軍の戦闘機が3機、ドイツ空軍の戦闘機と爆撃機がそれぞれ1機しか出てこない。
極めて狭いエリアを描いた作品である。

イギリスは危機に面したときには一致団結して立ち向かう、そんな「ダンケルク魂」を描いた映画だと聞きましたが、「生きて帰る」事を描いた映画でした。

平日の最終回に2D・字幕で鑑賞、IMAXで観なかったことを後悔・・・
地球へ

地球へ