「ダンケルク」IMAX版をT・ジョイPRINCEシネマ品川で鑑賞。
臨場感、没入感をリアルに感じた、至高のIMAX体験だった!
監督: クリストファー・ノーラン
撮影: ホイテ・ヴァン・ホイテマ
音楽: ハンス・ジマー
誤解を恐れずに言えば、これで作品が悪くなる訳がない。
2017年公開時は丸の内ピカデリーでざらついた画質の35mmフィルム版を見てたのだが、IMAX版は全く別物、ノーラン監督が当初から意図した「ゴーグルなしのVR」そのものだった!
本編106分のうち、79分がIMAX65mmフィルムで撮影されたシーンとの事。特に空中戦での撮影シーンは画面の向こうの戦争に引き込まれるようなリアルな錯覚を覚えた。
冒頭の市街戦での銃弾の通過音、英国戦闘機スピットファイア、独戦闘機メッサーシュミットの耳をつんざくような轟音、船に命中する魚雷の鈍い豪音…。
戦争の轟音にこんなに心酔した映画は初めての事であり、未体験ゾーンに引き込まれた感覚だった。
終盤、重油まみれの火の海を必死に泳ぎ、救出される若き兵士の姿。そしてケネス・ブラナー演じるボルトン海軍中佐の台詞「仏軍の到着をここで待つ」も雄々しくて素晴らしい。
夕陽に照らされるスピットファイア戦闘機の飛行シーン、そして戦闘機に火を付け、じっと見つめる飛行士役トム・ハーディの姿、燃え上がる戦闘機の美しさは、感動的ですらあった。
今まで深い思い入れは無かったが、クリストファー・ノーラン監督こそ、映画界の歴史に名を残す映像作家であることを再認識した。
もう一度IMAXで観たい!
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(2017/9/15 ツイートより転載)
『ダンケルク』35mmフィルム@有楽町。人物描写や台詞を極力排し、観客に戦争の断片を疑似体験させるC.ノーラン監督流のVR。時間軸の異なる3つのEpを臨場感のある壮大な映像で紡いだ大胆な構成に驚く。H.ジマーの劇伴とH.V.ホイテマ氏の撮影で悪くなる訳がない。IMAXでも観たい!