このレビューはネタバレを含みます
すごく期待してました。
「たまこラブストーリー」もすごく良かったし、aikoも好きだし。
でも正直、面白かったけど期待はこえられなかったかな、という感じでした。
自分は原作未読なのですが、原作を読んだ方が、”色々省いてる”ってのよく言われてて、おそらくそこも関係してるんだと思うんだけど、
説明し過ぎだったり、逆に消化不良だったり、原作を2時間半の映画にする時点の交通整理がうまく出来ていない印象でした。
「たまこラブストーリー」のときは”上昇のイメージ”だったり、あえて音楽と映像だけで表したり、あんなに巧みな語り口だったのに、、。今回はどこかとっ散らかった印象でした。
原作からの適切な取捨選択ができてない、という事なんだと思います。
もしくは原作未読なので断言できませんが、原作そのものが自分に合ってないのかもしれません。
たとえば、「友達になれるかな?」が大切な台詞のはずなのに、変に告白させるからテーマがぼやけるんじゃない?(西宮が将也に好意を持ってる事自体は良いと思うのだけど)とか、この尺ならもう少し登場人物を絞るべきでは?とかいくつか引っかかりました。
心に残るセリフはいくつかあったし、見て良かったと思える好きな映画ではあるのですが、それだけに色々整理不足なのが少し残念でした。
※ここからラストのネタバレ含むので、これから少しでも見てみよう、と思われてる方はご注意ください。
ラストについて。
”顔の✖︎が剥がれる”っていう演出は好きだし、すごく良かったのだけど、
それをやるなら中盤で中途半端に✖︎を剥がしたりしない方が良かったのでは?と思いました。
”仲良く話したりしてるけど✖︎はついたまま”で良かったと思う…。
実際には✖︎が付いてたりついてなかったりで良いんだけど、”✖︎が剥がれる”っていうのはラストだけにした方が良かったのでは、、
色々光るところはあるのに、”ここをこうしてくれたら”が多い映画でした。
次回作期待してます。
牛尾憲輔の劇伴は良かったです。
本人も語ってたけど、あえてピアノに手が擦れる音とか、ピアノの内部でハンマーが叩かれる音とかもマイクで細かく拾って録音してる感じ。劇場で聞くと気持ちいい。