10000lyfh

ウィッチの10000lyfhのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
3.5
17世紀ニューイングランドに住む両親と 5人の兄弟姉妹の一家が「森に魔女がいるのでは」「長女が魔女なのでは」との疑念を抱き、一家崩壊へ。アメリカ開拓時代、寒々とした東海岸北部がリアルに再現され、超自然現象への畏怖からの民話的コンテンツが、現実の生活に持ちこまれ影響を及ぼす様子、実際によくあったのだろうと強く思わされる。また、時代や科学的常識が異なっても普遍的な家族の愛憎ドラマでもある。さらに、私特有の感覚かもだが、19世紀以前を題材にした欧米映画(有名人の伝記以外)から読み取れることの多い現代社会のメタファ、本作にも感じた(例えば、親と弟妹たちとの板挟みになる長女は、企業の中間管理職を想起)。精巧に構築された作品だからこそ宿るトリプルミーニング。露出不足でアウトフォーカスな映像が起こっていることを曖昧にし、ウサギは意味ありげにウロウロ。キンキン響くストリングズ特殊奏法やヴォイスコラージュは、現代サスペンスやホラー系映画の教科書的だが、好き系の劇伴
10000lyfh

10000lyfh