すずき

ウルフ・オブ・ウォー ネイビー・シールズ傭兵部隊vsPLA特殊部隊のすずきのレビュー・感想・評価

3.5
中国軍のスナイパー、レイ・フェンは、女将校シャオユンにスカウトされ、中国軍最強特殊部隊「戦狼」の一員となる。
実践さながらの演習に励む戦狼部隊。
しかし国境付近での演習中、戦狼部隊はレイに恨みを持つマフィアのボスが雇った、元シールズ外国人傭兵部隊の強襲を受ける…

「SPL」で、ナイフ使いの暗殺者としてドニー兄貴相手にキレッキレの殺陣を見せたウー・ジンが、主演・脚本・監督を手掛けた、タクティカル・アクション映画。
悪役には「次世代のヴァン・ダム」という褒めてるのか貶してるのかよく分からん肩書きを持つ、スコット・アドキンスだ。

軍隊モノとは言え、重かったりハードな雰囲気は無し。
戦狼部隊が思ったよりフランクで中学生ノリだし。
リアルさよりも、娯楽的な楽しい描写を重視した、スーパー系特殊部隊映画だ。

鳴り物入りで登場した戦狼部隊だけども、数で圧倒的に劣る筈のスコット・アドキンスら外人傭兵部隊に大苦戦。
これ、アドキンス達の方が有能だよな…。
しかし、我らがウー・ジン、戦狼部隊の中でもバランスブレーカーな活躍を見せ、一転反撃へ!
この主人公ウー・ジンの存在が、ちょっと「なろう小説」っぽい。

ブービートラップがそこら中にある所を、爆発より早く走り抜けてノーダメ!地雷を踏んでも爆風より早く飛び退いてノーダメ!なウー・ジン。フラッシュかな?009かな?

ちょっとノリきれない、「ん?」なシーンもいくつかあった。
例えば、傷ついた仲間がやってきて、「他の仲間は狼に殺られた!」って告げるシーン、なんかの隠語かな?って思ったら、ホントに狼でやんの。
そんで、CG感バリバリの狼と戦う戦狼部隊。
狼に限らず、全体的にCGはチープ。まあハリウッドと比較しちゃうとしゃあないか?
あと女将校の、敵司令室システムをハッキングするシーンも、まるで説得力がないのも萎えポイント。

そういった頓珍漢なシーンをご愛嬌、として許せるなら、全然楽しめる良作アクションだ。
それが許せなくって、ウー・ジンのファンでもないならオススメ出来ない。

エンディングがNGシーン集にしてくれたのは有難い!