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スノーマン 雪闇の殺人鬼のGreenTのレビュー・感想・評価

スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)
1.0
めっちゃわけわかんない映画!

マイケル・ファスベンダー演じるハリー・ホーレは、アル中の刑事。シングルマザーのラケル(シャルロット・ゲンズブール)と付き合っていたが追い出されたみたいで、それでアル中なのか。

ハリーの部署に異動してきたカトリーネ・ブラット(レベッカ・ファーガソン)が、女性が失踪している事件を調べていて、元々は有能な刑事だったハリーもこの事件に興味を持ち始めるが・・・・。

なんか、舞台がノルウェーのオスロなんだけど、みんな普通に英語喋ってるし、アメリカ俳優とか出ているし、どーいう設定なんだ?って思った。なんか、ノルウェーに米英の映画が出て行った先駆けみたいな映画らしく、スカンジナビアンの俳優たちの知名度が上がって良かったらしいのですが、設定的に混乱する。

だって、クロエ・セヴィニー、トビー・ジョーンズ、ヴァル・キルマー、J・K・シモンズとか、あまりにもアメリカ色強い俳優が出てて、アメリカ英語喋っているのにどうも名前がノルウェーの人みたいなんだもん!しかもこの人たちのキャラ、ほとんどストーリーに関係なくて無駄!

クロエ・セヴィニーなんて、殺される女の人で、だけど双子の2役やってるんだけど、だからなんなんだ!って感じ。双子であるってことが全くミステリーに関係ないし、しかも事件のあと一切出てこない。

ヴァル・キルマーは、昔の関連する事件を捜査していた初老の刑事って感じなんだけど、だからなんなんだ!って、みんなだからなんなんだ!な役ばっかり。

ハリーって刑事の設定も、なんでアル中なのかって、多分人間関係上手く行かないから?って思うんだけど良く分かんないし、あ!あと、この人の住むアパートがカビ?に冒されていて、消毒の人が勝手に家に入って来るって設定になってるんだけど、それも全くストーリーに絡んでこない。

マイケル・ファスベンダーは、この人のちょっとしたしぐさとか、そういうのはいつも通りいいんだけど、もっと観たいのに全く生かされていない。他の役者さんも。

ファスベンダーは結構出演作選んでいるはずなので、「監督誰だよ!」って思ったら『ぼくのエリ 200歳の少女』を取ったスウェーデンの映画監督トーマス・アルフレッドソン だった。

なんかこの映画ダメなのは監督も認識しているらしく、撮影を急かされて、脚本にあるシーンの10%~15%くらい撮ることができなくて、編集の段階で「シーンがない!」みたいなことになってたと言ってたらしい。お気の毒に・・・それともそこも監督の手腕なのか。

ヴァル・キルマーは、喉のガンの治療中で舌が腫れていて喋れないので、セリフを言わずに撮影し、アフレコしたらしい。なんか不運続きな映画だなあ。ってか、なんでヴァル・キルマーをわざわざ配役したんだろう?他のアメリカの役者さんたちの配役もナゾ。

どうも原作が、ハリー・ホーレっていう刑事を主人公にした、すごい有名になった推理小説らしく、なので本当だったら『羊たちの沈黙』とかあんな感じの良質スリラーにしたかったのかもな。
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