りりー

グリーンルームのりりーのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンルーム(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

アントン君目当てで鑑賞。凄惨な場面のすぐ隣で、間の抜けた会話を交わしているような不思議なユーモアのある作品。それはそれは凄惨なのに!
生きるか死ぬかの瀬戸際の、張り詰めた緊張が続くようで、拳銃を握りながら無人島で聴きたいバンドのことを考える。締まったり緩んだりを繰り返す不思議なリズムで、映画は始まり終わっていく。主人公が真っ先に死にかける。メンバーがあっけなく死ぬ。助っ人が現れたと思ったら死ぬ。敵があっさり撤退する。命令を失った猛犬は飼い主のもとへ帰る。あの二人は、あれからどこへ向かったのだろう。

「深刻になるのは耐えられない」という、なんてことないアントン君の台詞に泣いた。わたしは彼のことを全然知らないけれど、なんだか本当に彼が言いそうな気がしたから。いつになってもかなしいよ。
りりー

りりー