“白紙のページに広がる可能性もある”
日常と言えば
いい日だった昨日、あまり良くない今日
愛情と言えば
尊くて輝かしく、儚くて名残惜しい
感動と言えば
不意に訪れる時間、態々探しにいく時間
日々に存在する“対”や“韻”
アダム・ドライバーが演じる路線バスドライバーの私的で詩的、素的で素敵な一週間。
現実的に日常ルーティンを繰り返すパターソン、対して楽観的に夢見る夢子ちゃんでとにかく“白と黒”なローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)。
互いの相違が日常の歯車として凸と凹の対となり幸せの時計をカチカチと刻み続けていくだけのストーリー。
何も起こらないようでいて
何かが必ず起きている
誰も怒らないようでいて
誰かが必ず怒っている(犬も)
進まないようでいて
淡々と進んでいく日常
双子が意味する韻や対
不穏な音楽と平和な風景の対
あらゆる場面があらゆる対として描かれているアーティスティックなヒューマンドラマ。
何も考えなくても観れるし、めちゃくちゃ意味を探りながらも観れる。
程良く疲れた時に観るには良いが、疲れ過ぎている時に観たら寝てしまうような作品なので、休日の午前中辺りに濃ゆい珈琲とニューヨークカップケーキのマシュマロを茶菓子にしながら観たら、心地良い質感や肌触りで堪能出来そうな映画。
取り急ぎ、仕事でぐったりな今日向きでは無かった事は確か(^^;;