てっぺい

パターソンのてっぺいのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.0
“じわじわくる”がぴったり。妻への愛とその生活に感じる幸せを、詩を織り交ぜながらゆっくりと描写し、独特の静寂感に終始する映画。
第69回カンヌ国際映画祭パルム・ドッグ賞受賞作品。日本人の詩人役で永瀬正敏が出演しているのは、「ミステリー・トレイン」('89)以来の、ジャームッシュ監督からのオファーがあったからだとか。主演のアダム・ドライバーは「スターウォーズ/フォースの覚醒」のカイロ・レン役。
この映画こそまさに“じわじわくる”という言葉がぴったり。愛する妻とのこの生活があれば、他に何もいらない、そんなメッセージを、2時間かけてとても穏やかに、ゆっくり描いていると思う。ある意味心地よく寝落ちできるので、唯一寝落ちが許される映画なのかも!?
“相似”が映画のキーワードになっていて、至る所に双子が登場したり、パターソンの地名と主役の人名が同じだったり、主役の尊敬する詩人がウィリアム・C・ウィリアムだったりする。
ただしその相似性も含め映画全体を通して、見る側に解釈を委ねるシーンが多いので、ある意味もう一度見たくなる映画。
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