やまぞう

パターソンのやまぞうのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.0
米国ニュージャージー州パターソンに住む、バスの運転手パターソンのお話。

朝目覚め、美しい妻にキスして、シリアル食べーの、出勤してバスの運転。
夕方に帰宅し、夕食後に犬の散歩の途中で馴染みのBARでビール一杯飲んで家帰って寝る。

月曜日から金曜日まで、ほぼルーチンな生活の中で、心に浮かぶ言葉を詩に書き留める毎日。

時にちょっとしたアクシデントはあるが、淡々とした日常を描いているも、映画全体がポエムのように感じて、生活感とゆーか、生々しさが無い。

それ故に、大きな変化がないパターソンの日常だが、なんか、こーゆー日々を過ごしてゆくのもいいかな〜なんて思ってしまった。

自分はクリエイティブな感性に欠けるので、パターソンが書くポエムが素晴らしいのかどうか分からんケド、
演じるアダム・ドライバーの図体デカイけど繊細なキャラとか、夫と正反対のチャレンジ精神旺盛な妻とか、なかなか描写が絶妙なところは、ジャームッシュ監督らしい。

そして、相変わらず読み解くのが難解な暗喩も随所に散りばめられていて、
「双子」の暗喩は未だに分からず。
誰か解説しちくり。

パターソンは実在する街ではあるが、何故かフワフワした寓話のような不思議な街に感じてしまう余韻を残す。

秀作。
やまぞう

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