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街をぶっ飛ばせの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

若い女性が帰宅し、料理し、食事し、掃除し、マヨネーズを浴び、ガスで自殺(タイトルは自爆テロも示唆?)。学生作品とのことで、衝動的に死に至るセルフポートレイト(ゴダールか)というテーマも、手持ちカメラ撮影に調子っぱずれな鼻歌をアフレコという表現手法も、完成度も、それなり。「死」は、本当に描きたかったものではなかったんじゃないか、という印象が残り、着地の方法として安易な選択をしたように見える。エンドクレディットに相当するものがナレーションなのがなにげにクリエイティヴ、というか、可愛くてキュンとした。「私、あなた、」のプロトタイプであり、「ジャンヌディエルマン」で昇華される、料理や家事を通して自己を認識(せざるを得ない、それ中心の存在なので)というテーマも提示されるなど、1970年代頃までのアケルマン映画の原形がある。後の作品で顕著な環境音へのこだわりも、ラストのガス漏れ音に。本作から「私、あなた、」に 6年、個人レヴェルでの自主映画製作の困難さを思い知る
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