Jun潤

バースデーカードのJun潤のレビュー・感想・評価

バースデーカード(2016年製作の映画)
3.3
2021.03.18

予告を見て気になった案件。
亡くなった母からの手紙に支えられて生きてきた女性の半生を描いた物語。

まず率直に、、物語が、薄い、、。
母と過ごした10年、毎年誕生日に母から届くバースデーカードに支えられた10年、バースデーカードが届かなくなってからのその後。
それぞれ違うように描かれてはいましたが、バランスが微妙でむむむな構成。

橋本愛が演じる主人公の紀子の半生としては見応えがあるものの、途中でアタック25の出場を目指していたのは、序盤にそのような描写があったにはありましたが、バースデーカードというタイトルの割にその要素は薄いし、もっと弟の正男への手紙の中身や男手ひとつで子ども二人を育てることになった父の描写など、もっと掘り下げようはいくらでもあったろうに、、という感じ。

しかし死んだ母から誕生日に届く手紙というストーリーは王道ですし、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のテレビシリーズにもあるエピソードで泣きの大定番には変わりないので、感動するところは感動しました。
あとはまあ本当に間に挟まるエピソードの弱さですかね、違うエピソードを挟むか尺短くして濃くして欲しかったなというのが率直な感想です。

序盤での優しい母の印象から、モノローグで作品を彩る宮崎あおいの存在感もさることながら、ユースケ・サンタマリア須賀健太中村蒼の男性キャスト陣の演技も印象的でした。
Jun潤

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