「全ての細胞は、一つの細胞から生まれたのです。」
女性がたくさんの人に囲まれて尋問されていました。
彼女は何を食べて生きていたのかと質問されます。
しかし、彼女ははっきりと答えません。
彼女と一緒にいた人達の記憶も曖昧のようです。
生きている者の全ての細胞は、細胞分裂からなっています。
医学部の授業がなされていました。
生物学者のレナはそこで講師をしています。
彼女に同僚からガーデンパーティーのお誘いがありましたが、彼女は心を閉ざしています。
そんな時、エリアXと呼ばれる地域から夫:ケインが、一年ぶりにひょっこり帰って来ます。
極秘任務だったのかと問い詰めるレナでしたが、夫の答えは曖昧です。
さて、エリアXとは何なのでしょうか。
前半は、謎だらけで薄暗い雰囲気が続きます。それだけで終わるのかと思いきや、真面目に作られたSF映画でした。
恐怖の描写がリアルで、襲ってくる怪物はちょっとぬいぐるみ感がありますが、人間の声を真似て、助けて助けてと叫びながら襲ってくる様が恐ろしいです。
人の絶望感、不安感を煽るのが上手い映画とでもいうのでしょうか。心の底のキレイな物の中にある未知な物への恐怖感を体験出来る映画だと思います。
映像がとても哲学的で、人が生きている意味は何か、人である意味は何かと考えさせられるメッセージが伝わる印象的な作品です。
「どれも戻らないと言っていたけど、例外もあったでしょう?」