題材は良いのだが、ありきたりな設定、ベタでご都合主義の展開、予定調和のラストと、すごいチープな出来栄え。題材はすごい良いが、細部が雑で、突っ込みどころ満載過ぎる。映像は良かった。
まず宇宙ステーションのスタッフはエリートのはずなのにみんなアホっぽい。裏切り者のスタッフは「下っ端科学者の報酬の1000倍貰えるから裏切った」というが、年収700万円として、1000倍って70億円。巨額過ぎ。うん、そりゃ裏切るわという納得感しかない。
解除に大統領の指紋・網膜が必要って設定だけど、どうやって大統領のそれらを手に入れて設定したの?大統領を簡単に連れ出せちゃうけど警備甘過ぎでしょ。エアフォースワンにスタッフが理由も明確じゃないのに乗り込めちゃうけど、警備上あり得ない。そして悪役に加担してる連中は結局なんだったの?致命的なのが人間描写が薄い。兄弟の軋轢、宇宙ステーションのスタッフとかの人物描写が下手で感情移入ができない。
観客が喜びそうな要素をたくさん盛り込みまくるのはいいが、それらがうまく構成できていないので、全体的に薄っぺらい作品になってしまった。
ホントになーんも考えずに観る分には良いかもしれない。