ぐら

鉄コン筋クリートのぐらのレビュー・感想・評価

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)
3.6
背景に見える街の構図や手数すごくて目眩する

みんなが口々に言う“俺の街”
誰にも取られたくないもの、お母さんのような
奪う側はこだわりなんかない、ただのビジネスでも、奪われる側にとってはかけがえのないもの

中盤あたりまでの、時代が変わっていく過渡期の時間が観ていてすごくしんどくなった
時代の移り変わり、鈴木と木村をみていて、ヤクザと家族思い出した
後について行ってただけの人は案外すぐに方向転換できる、それくらい思い入れがなくて芯がないから
1番前で頭張ってた人はそうはいかない、守るべき意地があって芯がある
新しくなる方がいいとわかっていてもなれない部分がある
次の世代に殺してもらうことが本望なのかもしれない、そうすることでしか新しくなれない昭和の屍
全部が見ていて苦しくなる

“闇は純粋、いつでもお前の中にいる”
闇はきっと子供と同じくらい純粋で一直線
大人になってもいなくなるわけじゃない
出てくる頻度が極端に少なくなるだけ
出てこさせないようにある程度コントロールできるようになるだけ
自分の中にも多分ずっといるんだろうな

シロがクロの心の部分だったのかな
クロのないとこのネジ、シロが全部もってる
人はずっと不安定で不完全

映画としてはとても良いけど結構見てるのしんどかったなという印象
ぐら

ぐら