ぐら

オッペンハイマーのぐらのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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前半、本当に知識がないだけだけど、当時の共産党の立ち位置や原子物理学の内容、わからない情報が7割を超えてて、日本語字幕を読んでるのに同じ言語として理解できなかった、、、
知識がないせいで時系列もあまり理解できないままなんとなく置いていかれる時間が続いた

後半は映画の内容というよりも、原爆は本当に必要だったのか、落とす必要があったのか?と、完全に脳内は倫理の時間
歴史の授業等で原爆が落とされた事実は習ってきたことではあるけど、日本の学校で“落とす必要があったかどうか“という問題は愚問すぎて義務教育の時間で話題に上がらないし、そういう問いとしての議論があることも知ってはいるけど、あえて話すこともしてこなかったのである意味ちゃんと考える時間は初めてに近かったかも。
映画の後半は完全にこのことで頭がいっぱいで映画として見れなかった。
オッペンハイマーが原爆の被害を思い、自分の発明に疑念を感じながら講演会で賞賛されるシーンで、少しオッペンハイマーに同情する気持ちになったけど、映画の構成でオッペンハイマーに同情するよう導かれているような気持ちにもなり、すぐに同情できなくなった。

原爆について改めて考え直す機会にすることが目的ならクリストファーノーランの思う壺だし、映画として大成功なんだと思うけど、映画を観ている時間より、考えている時間がほとんどで、映画として観れないし映画としての評価ができない

いろいろ思うことはあるけど、どうしても日本人としてのフィルターを外して観ることができない。当時の当事者以外の国の人でないと本当に純粋な目では観れないような気がした。日本やアメリカ以外の国の人たちの感想が知りたい
ぐら

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