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青春100キロのmingoのレビュー・感想・評価

青春100キロ(2016年製作の映画)
3.3
1日44人しか観れないアップリンク再上映にて。これから観る人は当日会場行くよりネットからの方が確実に取れるのでそちらをおすすめします。

期待値をあげすぎたせいもあるけど、こんなに腹が立つ映画も久しぶりに観た。作り手のエゴが存分に発揮され、人間がいかに自分本位で生きてるか実感できる。この映画を観て笑える人は思考停止がはじまってると思っていい。
ひとはなんのために産まれてなんのために生きるのか、て少なからず考えたことがあると思うのだけど、平野監督も無能のカススタッフもタイガー小堺も「私が1番上原亜衣のファン」て豪語する智子とかいうブスメガネも画面から滲み出るのは自己主張のみ。仕事する人間てなんでみんなこうなの。こうしたいあーしたいていうのはわかったけど、上原亜衣本人の気持ちになってみろよて発言ばかりで後半立ち上がって画面にブチ切れそうになった。

些細な言葉でも「言葉」て一度発すると力を持つのを再確認できたし、クズは何しようがクズ。救いようがない。
「愛されたくてこの仕事してる」て上原亜衣の言葉がずっと反芻してる。ホンネかタテマエかわからない。わからないけど、上原亜衣本人のその揺らぎは確かにじぶんの気持ちを揺さぶってきて、胸があつくなった。言葉でしか伝わらないこと身体を交えないとわからないこと、コミュニケーションて色々あるけど、「ひとの目を見て話すこと」て凄え大事なんだなと上原亜衣は教えてくれた。AVという仕事に誠心誠意とりくむからこそ出る言葉の力は間違いなくクソ監督やクソスタッフより力強かったし、上原亜衣ていう人間としての力なくして成り立たなかった映画であったように思う。

主人公のケイくんはただただセックスしたいという気持ちだけで100キロ走るのは周りにいるクズどもに比べて元々根性自体があるやつだなと思った。じゃなきゃランニング自体5年も続かないし、ホノルルマラソン3時間42分?というタイム出せないよ。上原亜衣の「最後が彼で良かった。1番長く目を見て話してくれた」には眼からエモ汁が溢れそうになりました。

にしてもクソ自由すぎる平野監督にはガッカリした。作り手にしては色々軽率だし、映画作りなめんなって思った。
上原亜衣のプロ根性と彼女の優しい気持ちにありがとうと言いたい、
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