ホラーマニア斗真

淵に立つのホラーマニア斗真のレビュー・感想・評価

淵に立つ(2016年製作の映画)
3.9
郊外で小さな工場を営み、10歳の娘と共に平穏な日々を送る鈴岡家に最近まで服役していた八坂という男が現れたことで、家族が抱えてきた秘密があぶり出されていくという、日本発🇯🇵のヒューマンホラー。

"下手なホラーよりよっぽど怖い"

本作品は、ヒューマンドラマというジャンルで紹介されているが、心暖まる又は重たいお話だと思ったら大間違いです。むしろ逆で、良質なスリラーかホラー映画のような内容でした。そう思わせるのが、巧みな脚本とスリリングな演出のおかげかもしれません…😱

上述したように本作品がそこら辺のホラー映画よりも怖いのは、劇中で起きていることはもしかしたら自分の生活にも関係するかもしれないからです。また、浅野忠信さんが演じる八坂の演技はまさに怪演と呼ぶにふさわしいほどの不気味さでした。人間がぽつんと立っているだけでも不気味に感じてしまう映画はなかなかありません🥼

そして、スプラッター描写はないのに秘密が明らかになった途端に家庭が崩壊していく過程は、まるでホラー映画を見ているかのような演出でした。観賞後はもしかしたら、俺の両親も何かの秘密を抱えているんじゃないかと思い始めるようになり、確実に下手なホラーよりも怖い作品だと感じました👨‍👩‍👧

というわけで、観賞後に嫌な気持ちがねっとりと背中にまとわりつくような恐怖映画でした。見たことを後悔させてくれる映画を探し求めている方にはちょうど良い作品だと思います😜

※「ミスト」以上のバッドエンドだった👎