娘のイネスの「真面目なあまり一所懸命頑張りすぎて、ギリギリいっぱいいっぱい」な様子が見ている方にも伝わってくる。
何度もシーン終わりに彼女の表情を長回しで見せるけど、それに耐えうる存在感で、演じる女優さんが本当に上手い。
ふとした瞬間に思わず涙が出てくるシーンとか、お父さんだけじゃなく見ている観客まで彼女をなんとかしてあげたくなる。必死に仕事をこなしている人は共感できるところもあると思う。
音楽も最小限だし、笑いもラストのイネスの誕生会以外は控えめだけど、全体的に素朴な雰囲気で、ラストのお父さんのセリフと相まって見ていて優しい気持ちになった。