ザ・ルーマニアって映画。
共産主義の崩壊後、国が良くなると期待した主人公。しかししがらみの社会は何も変わっていなかった。そんな国に未来を感じず、娘だけは国外で成功して欲しいと願うのだが、不運にも試験前日暴漢に襲われ精神的にショックを受けてしまう。とても試験を受けられる状態ではない。
是か非でも高得点をと願う父は自分が忌み嫌うコネを使って得点操作を依頼する。
エリザは自分の人生なのに父親にすっかりレールを敷かれてしまっていることには同情するが、クソッタレの彼氏のために国内に残るのは食い止めるべきだ！と感情移入してしまう。
エリザにとっては激動の数日間だったと思う。父の不倫や別居も含めて。
それでも卒業式の晴れやかな笑顔がなんとも印象的。重苦しい映画に救いを見い出せた瞬間だった。彼女は彼女なりに苦境の中精一杯やったんだろうな、結果はどうであれ自分自身の力で。
家のガラスが割られたり、朝から暴漢にあったり、野良犬がウヨウヨいたりするがルーマニアに未来を見た気がする。
