和桜

セールスマンの和桜のレビュー・感想・評価

セールスマン(2016年製作の映画)
3.7
妻を襲ったのは誰なのか。
その犯人捜しというより、その過程での夫婦やその周囲とのすれ違い、関係性の変化が静かに描かれる。

終始一貫して漂い続けるのは閉塞感。
見てる側もこの難しさなんとか脱却しようともがくのだけど、結局ラストでどうしようもないと打ちひしがれる事となる。

イラン社会の様々を描いていながら、話の根底にあるのは日本でも変わらないという普遍性を示しているのは面白い。
文化的なものから来る居心地の悪さかと思ったら、そんなの関係ないと気づかされた時にハッと驚かされた。
劇中劇もいい味だしてて、「セールスマンの死」を見てみたくなる。
和桜

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